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税理士法人 成和新着情報

民法改正が相続に与える影響(相続・遺言関連)

 民法のうち相続法の分野については、40年間にわたり大きな見直しはされてきませんでしたが、配偶者保護(前回執筆)と合わせて、遺言の利用促進や、相続をめぐる紛争防止等の観点から、自筆証書遺言の方式を緩和するなどの大幅な改正が行われています。

1.自筆証書遺言の作成方式の緩和(2019年1月13日施行)
 自筆証書遺言は全て自筆する必要がありましたが、遺言書に添付する相続財産の目録について、パソコンで作成した目録や通帳のコピーを添付することによって自筆証書遺言を作成することができるようになりました。
 
2.法務局における自筆証書による遺言書の保管制度の創設(2020年7月10日施行)
自筆証書遺言書は自宅で保管されることが多く、紛失並びに破棄及び改ざんの恐れがありました。そのため、自筆証書遺言をより利用しやすくするため、法務局で自筆証書による遺言書を保管する制度が創設されました。
 
3.特別寄与制度の創設(2019年7月1日施行)
 相続人ではない親族も、無償での被相続人の介護や看病及び被相続人の財産の形成に貢献した場合には、相続人に対し、金銭の請求をすることができるようになりました。
 
4.預貯金の払い戻し制度の創設(2019年7月1日施行)
 生活費や葬儀費用等の当座の資金需要に対応すべく、遺産分割前にも預貯金債権のうち一定額については、家庭裁判所の判断を経ずに金融機関で払戻しができるようになりました。
 
【国際税務教室】 日数計算の仕方(期間の計算)

 日本と海外を行き来する者について所得税の取り扱いをみれば、その者が居住者に該当する場合には、全世界の所得に対して課税がなされ、非居住者に該当すれば、日本国内の所得についてのみ課税を受けることになります。所得税法上、居住者とは、国内に住所(※1)を有するか、もしくは1年以上の居所を有する者とされることから、例えば、日本に入国する外国人の課税関係についてみれば、日本に住所を有するに至っていない外国人の場合、原則として入国してから1年を経過する日までは非居住者に該当し、1年を経過する日以降は居住者に該当することになります。この場合の1年とは、いつから起算して計算を行うのか、すなわち、入国日が計算期間に含まれるのか否かについて、迷う場合も少なくありません。

 国税に関する税法の適用における期間の計算は、原則的には国税通則法の定めに基づいてなされます。それによれば、「期間の初日は、算入しない」(国税通則法第10条)とされていることから、初日となる入国日は期間の計算に算入されず、入国日の翌日から起算されます。
 
 他方、各国が国際的二重課税の防止等を目的として二国間で締結する租税条約においても、給与所得の短期滞在者免税(いわゆる「183日ルール」)の規定では、滞在日数について期間の計算が必要とされます。この場合の滞在日数の計算は、その国での滞在日数はすべて含めるように計算されることが一般的です。したがって、その場合には、一日未満の滞在や入国日、出国日も一日として計算されることになります(※2)
(※1)生活の本拠を指します。(※2)国税庁HP質疑応答事例(源泉所得税関係)参照。
 
 
民法改正が相続に与える影響(配偶者保護)
 民法のうち相続法の分野については、40年間にわたり実質的に大きな見直しはされてきませんでしたが、社会の高齢化が進展していることを受け、これに対応すべく大幅な改正が行われました。具体的には配偶者に対する生活保護の観点から、一定の条件のもと配偶者の居住の権利を保護するための方策等が盛り込まれています。
 
 1.配偶者短期居住権(2020年4月1日以後の相続・遺贈に適用)
  配偶者は、相続開始時に被相続人の自宅に住んでいた場合には、遺産分割が終了するまでの間(ただし最低6か月間は保障)等は自宅を無償で使用できる権利を取得する。
 
 2.配偶者居住権(2020年4月1日以後の相続・遺贈に適用)
  配偶者は、遺産分割によって他の相続人が自宅の所有者となっても、自宅について無償で使用収益することができる長期的な配偶者居住権を取得する。また、被相続人が遺贈等によって配偶者に配偶者居住権を取得させることができる。
 
 3.持戻し免除の意思表示の推定規定(2019年7月1日以後の遺贈又は贈与に適用)
  婚姻期間が20年以上である配偶者が生前贈与や遺言で譲り受けた自宅及びその敷地は、民法第903条第3項の持戻しの免除の意思表示があったものと推定して、その自宅及びその敷地を遺産分割の対象から除外する。
 
 この他には、遺言の利用促進や、相続をめぐる紛争防止等の観点から、自筆証書遺言の方式を緩和するなどの改正項目(次回執筆予定)を盛り込んでおります。
 

 

 
【国際税務教室】 租税条約の優先適用(プリザベーション・クローズ)

 国際的二重課税の排除及び国際取引を通じた脱税や租税回避を防止する目的から、各国は二国間で租税条約を締結しています。租税条約が締結されている場合、グローバルな経済活動に対する課税の取り扱いを把握するためには、関係国の国内法のみではなく、租税条約についても確認が必要となります。すなわち、国内法に加えて租税条約の取り扱いを確認するといった、いわば複層的な検討が必要とされます。その場合、国内法の取り扱いと租税条約の取り扱いが異なるときに、どちらを優先して適用するのかといった点に困惑する事があります。

 一般的には、日本国憲法98条2項の規定に基づき、条約の規定が明確性と完全性の要件を満たしている場合には、条約が国内法に優先して適用されると解されています。したがって、租税条約の規定は我が国の国内法の規定に優先して適用されることになります。しかし、国内法の規定と条約の規定が異なる場合のすべてにおいて、条約の規定が適用されるかというと、そうではない場合が存在します。この点について、課税の根拠は課税要件法定主義の見地から国内法に基づく必要があり、租税条約の規定を根拠に課税を行うことはできないという考え方が通説とされています。したがって、たとえば国内法上は非課税とされている所得について、租税条約で課税とされている場合において、租税条約の規定を根拠として課税が行われることはありません。すなわち、租税条約は課税の根拠規範とされることはなく、あくまで課税を制限するものとして機能するといった、課税の制限規範として働くものとされます。この原則はプリザベーション・クローズ(preservation clause)とよばれています。
 
 
平成30年分からの年末調整の注意事項

 平成30年分以後の所得税につき、配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しが行われ、配偶者控除及び配偶者特別控除の控除額等が改正されました。その影響を受けて、平成30年分の年末調整において利用する配偶者控除等申告書等の様式が以下の通り変更となっています。

1.給与所得者の配偶者控除等申告書等の様式変更
 従前の「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」の兼用様式であったものが、平成30年分から「給与所得者の保険料控除申告書」と「給与所得者の配偶者控除等申告書」に分割されました。配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受ける給与所得者は、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の「源泉控除対象配偶者」欄への記載の有無にかかわらず、「給与所得者の配偶者控除等申告書」を給与の支払者に提出しなければ、配偶者控除が受けられないこととなりました。
 
2.源泉徴収簿の様式変更
 源泉徴収簿の⑮欄の「配偶者特別控除額」が「配偶者(特別)控除額」に改められました。
また、⑯欄の「配偶者控除額、扶養控除額、基礎控除額及び障害者等の控除額の合計額」が「扶養控除額、基礎控除額及び障害者等の控除額の合計額」に改められました。
 
 これらに伴い、配偶者控除額については、従前は⑯欄に含めて記載することになっていましたが、平成30年分の源泉徴収簿においては、⑮欄の「配偶者(特別)控除額」に記載することとされています。