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税理士法人 成和新着情報

【国際税務教室】海外赴任者における非居住者の判断基準

 海外赴任者が所得税法上の「非居住者」とされる場合、赴任後の国外勤務に対応する給料は日本の国外で発生した所得(国外源泉所得)とされる(※1ため日本の所得税は課税されません(※2。したがって、受給する給料が国外の勤務に対応するものである限り、赴任元となる日本の親会社から赴任者の日本の銀行口座に振り込まれる(いわゆる「留守宅手当・日本払給料」と呼ばれる)給料についても、国外源泉所得であることから日本の所得税は課税されないことになります。このように所得税の取り扱いについては、海外赴任者が「非居住者」とされるか否かが重要なポイントといえますが、実務的にはその判断について迷う場合も少なくありません。

わが国の法令によれば、海外赴任者が「国外において、継続して1年以上居住することを通常必要とする職業を有する」場合には「非居住者」と推定するものとされており(※3、具体的には海外赴任者の海外における勤務期間が契約等によりあらかじめ1年未満とされている場合を除き「非居住者」と推定されることとされています(※4

実務的には海外赴任の辞令等に記載される赴任期間を基に判断がなされることが一般的といえ、海外赴任期間が1年以上の場合もしくは海外赴任期間の定めがない場合には「非居住者」となります。

(1)所得税法第161条第8項(※2)役員報酬の取り扱いは異なります。(※3)所得税法施行令第15条。 なお、原則的には居住者・非居住者の判定はその者の「住所」(生活の本拠)にて判断がなされることになります(所得税法第2条)。(※4)所得税法基本通達3-3

 
【国際税務教室】制度初年度の国外財産調書の提出者は5,539人

  国税庁から制度の初年度となる平成25年分の国外財産調書の提出状況が公表されました。昨年分からスタートした国外財産調書制度とは、その年の12月31日において5千万円(※1)を超える国外財産(※2)を有する者(※3)について、その財産の種類、数量および価額等を記載した調書の所轄税務署への提出(提出期限 翌年3月15日)を義務づけるものであります。

国税庁の資料によれば、全国の調書総提出件数は5,539件となっており、国外財産の総合計額は約2兆5千億円。財産の種別ランキングをみると、①有価証券(62.1%)、②預貯金(15.0%)、③建物(7.4%)、④土地(3.3%)、⑤貸付金(2.8%)の順となっております。

国外財産調書制度は納税者自らが提出する制度であることから、適正な提出の確保のために正当な理由がなく未提出の場合または虚偽記載に対しては「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」が適用される(※4)こととされており留意が必要です。

近年、個人における国外財産の保有が増加傾向にある中、国税当局としても国外財産への課税の適正化は喫緊の課題とされています。国外財産を5,000万円程度保有している場合には、国外財産調書制度を正確に理解し、適正な国外財産調書の提出が必要といえます。
 

(※1)その年の12月31日の時価とされ、円換算は同日の売買相場によることになります。(※2)その財産が「国外にある」かどうかの判定については財産の種類ごと行うことになります。(※2)所得税法上の居住者(非永住者を除く)に限られます。(※4)平成27年1月1日以後に提出すべき調書から適用されます。

 
平成26年度税制改正 法人税 地方法人税の創設

地方法人税の創設

 平成26年度税制改正により、地方法人税が創設されることになりました。
 地域間の税源の偏在性を是正し、財政力格差の縮小を図ることを目的として、法人住民税法人税割の引下げにあわせて、地方交付税の財源を確保するため地方法人税(国税)が創設されました。
 
(1)平成21年度税制改正により、法人事業税の暫定措置(地方法人特別税・譲与税)は1/3の規模を法人事業税に復元(2/3規模で継続)する。
 
(2)法人住民税法人税割の一部を国税化し、その全額を交付税原資化する。 
 
現行(標準税率)
改正後
増減
都道府県分
5.0%
3.2%
△1.8%
区市町村分
12.3%
9.7%
△2.6%
   この表から、法人住民税の税率が4.4%下がる分を新たに創設された
  地方法人税として徴収することがわかります。
 
法律の概要

(1)納税義務者
  法人税を納める義務がある法人
 
(2)税額の計算
  ①課税標準  各事業年度の所得法人税の額 
  (注) 利子配当に係る所得税額等は適用せずに計算。
     また付帯税の額は除く。
  ②税率;4.4%

(3)申告及び納付
  ①申告及び納付、国(税務署)に対しておこなう
  ②申告書の提出期限は、法人税の提出期限と同一

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(4)その他
  還付の手続等及び罰則については、法人税と同様
 
(5) 適用区分
  平成26年10月1日以後に開始する事業年度から適用
 
施行日
  平成26年10月1日
 
※地方法人特別税の損金算入
 地方法人特別税は法人税の所得金額の計算上、事業税と同様に
 損金の額に算入されます。
(法人税法38)
※予定申告について
 平成26年10月1日以後開始する最初の事業年度については、
 経過措置が設けられています。
 
 
【国際税務教室】帰国した海外勤務者の所得税の取り扱い

  海外勤務者が定期的な人事異動等によって日本へ帰国するケースも多くみられます。その場合、帰国後の所得税の取り扱いについて認識不足となっている例が少なからず見受けられます。

 海外勤務の任を解かれ日本に帰国した者は、所得税法上、居住者となります(※1)。所得税法上、居住者の課税所得の範囲は「すべての所得」(※2)とされています。「すべての所得」とは、所得の発生地(以下、「所得源泉地」とする)がどこであっても課税所得とされることを意味しており、一般的に「全世界所得課税」とも呼ばれています。したがって、海外勤務から帰国して居住者となった以降は、給与所得はもとより、その他の所得についても(海外赴任をしていた国など)日本国外が所得源泉地であったとしても課税所得となります。

 たとえば、海外勤務をしていた国の金融機関に預け入れをしている預金について、帰国に際して払い戻しをせずそのまま帰国をした場合、帰国後も当該預金の利子の支払いを受けることになります。この場合、全世界所得課税を受ける居住者の場合、国外払いの預金利子も課税の対象とされることから、利子所得として確定申告をする必要が生じます(※3)
 海外勤務から帰国した場合、全世界所得課税を受ける居住者になったことを正しく認識し、給与所得以外の所得についても適正な申告がなされるよう留意が必要です。

(※1)具体的にいえば、居住者となる日は入国日の翌日となります(所得税法基本通達2-4)(※2)所得税法7条
(※3)国内において支払われる預金利子については、源泉分離課税の対象とされており確定申告の必要は生じません。
 
 
生産性向上設備投資促進税制と、中小企業投資促進税制(中小企業に対する上乗せ措置)

        特別償却か税額控除か 

 平成26年度税制改正で生産性向上設備等について、即時償却を含めた特別償却と税額控除が認められることとなりました。また、生産性向上設備投資促進税制とはべつに中小企業者が設備投資を行う際に利用できる「中小企業投資促進税制(中促)」という税制措置がある。
中促の対象設備であって、「先端設備」又は「生産ラインやオペレーションの改善に資する設備」に該当するもののうち、取得価額要件を満たすものについては、中促の『上乗せ措置』として、生産性向上設備促進税制よりも更に厚い税制措置を受けることが可能。
経済産業省ホームページ:www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/seisanseikojo/setsumeikai140701.pdf

(1)生産性向上設備投資促進税制

産業競争力強化法に規定される、先端設備の導入、生産ラインやオペレーションの刷新・改善などで一定の規模以上の設備投資をした場合、即時償却または税額控除ができる

区分取得日
28.3.31
H28.4.1~H29.3.31
特別償却
建物・構築物
即時償却
25%特別償却
機械装置など
50%特別償却
税額控除
建物・構築物
3%
2%
機械装置など
5%
4%

 税額控除は、当期の法人税額の20%が上限とされます。
産業競争力強化法の施工日(平成26年1月20日)から平成29年3月31日までの取得等に適用
平成26年3月31日以前に終了する事業年度の投資分は平成26年4月1日を含む事業年度で適用可能

(2)中小企業投資促進税制

区分規模
資本金3000万以下
資本金~1億以下
特別償却
生産性向上設備
100%
その他の設備
30%
税額控除
生産性向上設備
10%
%
その他の設備
7%
適用なし

税額控除制度の対象法人が資本金または出資金の額が1億円まで法人に拡大
平成29年3月31日まで延長

(3)環境関連投資促進税制(エネルギー環境負荷低減推進設備)

区分\取得日
H27.3.31
H28.3.31
特別償却
①一定の太陽光発電設備、風力発電設備、熱電併給型動力発生設備
100
30
②エネルギー利用設備等、二酸化炭素排出抑制設備等
30
税額控除
上記①
%
上記②


Ⅱ 特別償却か税額控除か


特別償却は、その設備等の耐用年数の期間を通じて償却額の合計額は同じですが、初年度に大きく償却費を損金計上でき、その年度の法人税額が軽減されます。

税額控除は、設備等の償却額は通常と変わりませんが、別に税金を控除できるため、特別償却を選択したときより期間を通じての税額は少なくなります。

特別償却や即時償却は利益を圧縮して税金支払額を減らすことでキャシュ・フローを改善させて更なる設備投資を行い易くします。税額控除との選択適用でキャッシュに余裕があるなら、長い目で見ると、絶対的な法人税額の控除である税額控除の方が有利となる場合もあります。
即時償却でも通常償却でも償却額合計額は変わらないので納税額も変わらないことになるが、アベノミクス等で法人税の実効税率が引き下げられれば、現在の実効税率約35%を数年かけて早期に20%台まで引き下げることを検討しているようです。法人税率の引き下げがなされた場合、同じ利益(所得)であれば引き下げ後の方が支払う税額は少なくなります。したがって、税率が高い期間に繰り上げて経費(損金)化できるのであれば、トータルの税額は少なくなる可能性があるということです。

今後の税制の動きに注目し、会社にとって有利な方法を選択していただきたいとおもいます。