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【国際税務教室】 BEPS(ベップス)プロジェクトとは何か
 最近、新聞や専門誌において「BEPS(ベップス)」という言葉を目にすることが増えました。一体、「BEPS」とはどのようなもので、わが国にはどのような影響があるのでしょうか。
 
 国際経済の発展のためには企業のグローバルな競争条件が公平となることが必要と考え、世界各国において、課税ルールの共通化や隙間のない課税権の確立に向けた取り組みが進められています。しかし、各国の税制がすべて統一されているわけではないことから、多国籍企業の場合、各国の税制のズレを利用することで課税所得を人為的に操作し、課税回避を行うことが可能となり得ます。このような課税回避を防止するためには、各国が連携して対応することが求められるとの視点から、OECD・G20を中心とした租税回避防止に向けた取り組みがなされています。これが「BEPS(Base Erosion and Profit Shifting:税源浸食と利益移転)プロジェクト」と呼ばれています。すなわち、BEPSとは課税回避を防止するために国際課税ルール全体を包括的に見直す国際的なプロジェクトと言えます。
 
 BEPSプロジェクトでは全15の具体的行動計画について、2014年9月の第一弾の報告書に続き2015年10月に最終報告書を公表することにより勧告を示しています。今後は、この勧告を踏まえ各国が制度構築を行う段階に移ることになりますが、わが国も第一弾の報告書に対応し、平成27年度・28年度の税制改正で国内法令の整備を始めています。
 
 このように、各国の国際課税の制度構築は国際的な潮流を踏まえた上で行われ始めており、わが国もBEPSの勧告に対応するかたちで国際課税の体系の再構築をスタートさせています。