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【国際労務教室】 海外勤務者の労災保険に関する東京高裁判決

  海外勤務中に死亡した男性の遺族が、海外勤務を理由に労災保険の適用除外とされた処分を不服とし、遺族補償給付を求めた訴訟の控訴審判決において、東京高裁が本年4月27日に不支給とした処分を取り消したことが多数報道されました。                        

 国内法である労災保険法は、原則として国内事業場で勤務する労働者に適用されます。そのため、労働者が海外の事業場に派遣され、国内の労災保険が適用されない状況下で、派遣先国の災害補償制度を適用されたとしても、給付内容が不十分で不利益を被る場合あります。
 
 そこで、そのような海外の事業場に派遣される人を救済するために設けられたのが、海外派遣者の特別加入制度です。海外の事業場に所属し、その事業場の使用者の指揮に従って勤務する労働者またはその事業場の使用者は、所定の特別加入の手続きを行った場合に限り、国内の労災保険により給付を得ることができます。それに比べ、国内の事業場に所属し指揮命令に従って勤務する海外出張者は、労働の場が海外にあるに過ぎないとして、何らの手続きを行うことなく、国内の労災保険の給付の対象となります。
 
 上述の判決は、海外の事業場に所属し代表まで務めていた男性について、労働基準監督署が特別加入の手続きを経ていない海外派遣者として給付を不支給とした判断を、職務内容・指揮命令・勤怠管理等により、実質的には国内の事業場に所属していた海外出張者であると、実態で判断し不支給処分を覆した点が注目されます。