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【国際労務教室】脱退一時金と海外転出届

  日本在留外国人が、国民年金または厚生年金保険の被保険者資格を喪失して日本を出国した場合、脱退一時金を請求できる可能性があります。

具体的には、国民年金の第1号被保険者または厚生年金保険の被保険者であった期間を一定の期間有し、現に日本に住所を有さず、年金(障害手当金を含む)の受給権を有したことが無い外国人が、日本に住所を有しなくなった日から2年以内に請求する場合に、原則として、脱退一時金が支給されます。

平成24年の住民基本台帳法の改正施行により、外国人登録制度が廃止され、外国人住民にも住民票が作成されたことで、脱退一時金における日本国内住所の有無の判定は、市区町村への海外転出届の提出の有無によるものとされました。 
 
同改正により再入国許可(※)を受けて出国する外国人にも市区町村に海外転出届を提出する必要が生じましたが、周知不足により未提出のまま出国してしまうこともあるようです。このような場合には、再入国の予定が無くなり脱退一時金を請求したいと考えても、日本国内に住所が残っているとみなされ国民年金の加入義務があるものとして、原則として脱退一時金を請求することができません。多くの外国人に再入国許可制度が利用されていますが、脱退一時金の請求のためにも、再入国許可を受けていても、海外転出届の提出を怠らないよう留意すべきです。 
(※)再入国許可は、日本在留外国人が一時的に出国し再び日本に入国しようとする場合に、入国・上陸手続を簡略化するために法務大臣が出国に先立って与える許可です。